【ノートで学ぶ無機化学】クロムの性質・マンガンの性質が6分でわかる!

目次

このページのまとめ

学習のポイント

  • クロムは合金に用いられ、ステンレス鋼やニクロムの原料になる。
  • クロム酸イオンは銀・バリウム・鉛イオンと有色の塩を作る。
  • 二クロム酸イオンは酸化剤として働く。
  • 二酸化マンガンは黒色の固体で、触媒に用いられる。

まとめノート

このページでは,クロムおよびマンガンの性質について解説していきます。クロムやマンガンは遷移元素に分類される元素です。これらの元素は様々な酸化数をとるので,イオンや酸化数の形も多く存在します。それぞれが酸や塩基と反応をするので,化学反応式についてしっかりと覚えていきましょう。

クロムの性質

クロムの単体について

クロムの単体は,合金に利用されています。鉄との合金はステンレス鋼,ニッケルとの合金はニクロムと呼ばれます。また,クロムの単体は酸化されやすく,酸化力がある酸と反応すると酸化被膜を形成して不動態になります。希酸と反応した場合は,クロム(Ⅱ)イオンと水素の単体を生じます

クロムのイオンについて

青色のクロム(Ⅱ)イオンは酸化されやすく,緑色のクロム(Ⅲ)イオンを生じます。このクロム(Ⅲ)イオンは塩基と反応すると灰緑色沈殿の水酸化クロム(Ⅲ)が得られます。さらに,過剰に塩基を加えた場合は緑色の錯イオンを形成し,再溶解することが知られています。この錯イオンは還元剤として働き,自身が酸化されると黄色のクロム酸イオンを生じます。

クロム酸イオン・二クロム酸イオンについて

クロム酸イオンに酸を加えると,赤橙色の二クロム酸イオンを生じます。この反応は可逆反応で,二クロム酸イオンに塩基を加えることでクロム酸イオンに戻ります。クロム酸イオンは様々な陽イオンと沈殿を作ることが知られており,クロム酸銀は赤褐色,クロム酸バリウムおよびクロム酸鉛は黄色沈殿です。

マンガンの性質

マンガンの単体について

マンガンの単体は灰色で,希酸に溶けると淡赤色のマンガン(Ⅱ)イオンを生じます。このマンガン(Ⅱ)イオンは塩基と反応して白色沈殿の水酸化マンガン(Ⅱ)を生じます。ここへ酸素を加えると,褐色沈殿の酸化水酸化マンガンが得られることが知られています。

二酸化マンガンについて

二酸化マンガンは黒色の固体で,触媒として多く用いられています。特に過酸化水素水や塩素酸カリウムから酸素を生成する反応が有名です。二酸化マンガンは酸化剤として働き,マンガン(Ⅱ)イオンを生じます。また,二酸化マンガンを塩基とともに加熱すると緑色のマンガン酸イオンが得られることが知られています。

マンガン酸イオンは,酸と反応して赤紫色の過マンガン酸イオンを生じます。過マンガン酸イオンは有名な酸化剤で,酸化剤として働くとき,酸性条件ではマンガン(Ⅱ)イオン,中・塩基性条件では二酸化マンガンが得られます。

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この記事を書いた人

京都大学工学部工業化学科卒業。
過去に某有名学習塾にて化学科講師として勤務。対面授業,オンライン授業共にのべ2000人以上の生徒を指導し,多くを東大・京大・国公立医学部へ排出。

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