このページのまとめ
- アルミニウム(Al)は、軽くて強度があり、耐食性が高い金属で、地球の地殻中に多く含まれています。
- ボーキサイトという鉱石から「ホール・エルー法」で電気分解を行い、アルミニウム金属を得ることができます。
- アルミニウムは両性元素であり、酸とも塩基とも反応することが特徴です。
- 用途としては、建築材料、包装材料、輸送機器など幅広い分野で利用されており、特にリサイクルが容易で環境にやさしい金属でもあります。
~先生と生徒の会話~

アルミニウムって、日常でよく見かけるけど、どんな特徴があるんですか?



そうだね、アルミニウム(Al)は、私たちの身近なところで多く使われている金属だよ。周期表では13族に属する軽い金属で、地球の地殻には酸素、ケイ素に次いで多く含まれているんだ。アルミニウムは、非常に軽くて、強度があるため、建築材料や日用品、さらには飛行機や自動車の部品にも使われているんだよ。また、耐食性も高いので、錆びにくく、長持ちする金属なんだ。



軽くて錆びにくいんですね!じゃあ、アルミニウムはどこから得られるんですか?



アルミニウムは、ボーキサイトという鉱石から得られるんだよ。ボーキサイトは、主に酸化アルミニウム(Al₂O₃)を含んでいて、これを精錬してアルミニウムを取り出すんだ。精錬の方法には「ホール・エルー法」という電気分解のプロセスが使われるんだ。この方法では、溶融した酸化アルミニウムを電気分解してアルミニウムを得ることができるんだよ。



酸化アルミニウムを電気分解してアルミニウムを作るんですね。具体的にどんな反応が起こるんですか?



ホール・エルー法では、酸化アルミニウム(Al₂O₃)を溶融塩電解することでアルミニウム金属を得るんだ。



酸化アルミニウムが分解され、陰極でアルミニウム(Al)が生成されるんだ。この電気分解によって純粋なアルミニウムを取り出すことができるんだよ。



なるほど、電気分解でアルミニウムが作られるんですね。じゃあ、アルミニウムは化学的にはどんな性質を持っているんですか?



アルミニウムの化学的な特徴の一つは、両性金属であることだよ。アルミニウムは酸とも塩基とも反応することができるんだ。これが「両性元素」の特徴なんだよ。



例えば、アルミニウムを塩酸(HCl)と反応させると、塩化アルミニウム(AlCl₃)と水素ガス(H₂)が発生するんだ。



反応式はこうだよ:2Al + 6HCl → 2AlCl₃ + 3H₂↑



また、アルミニウムは塩基とも反応して、水酸化ナトリウム(NaOH)と反応させると、テトラヒドロキシアルミン酸ナトリウム(Na[Al(OH)₄])が生成されるんだ。このときも水素ガスが発生するんだよ。



反応式はこうなるよ:2Al + 2NaOH + 6H₂O → 2Na[Al(OH)₄] + 3H₂↑



このように、アルミニウムは酸とも塩基とも反応できるんだ。



アルミニウムが酸とも塩基とも反応するなんて、面白いですね!実際にはどんな用途で使われているんですか?



アルミニウムはその軽さと強度、そして耐食性を活かして、いろいろな用途で使われているんだよ。例えば、飛行機の機体や自動車の部品にもアルミニウムが使われているんだ。軽量化によって燃費の向上にもつながっているよ。



さらに、アルミニウムは電気伝導性も高いから、電線にも使われることがあるんだよ。銅に比べて軽いけれど、電気をよく通すから、大量の電線を使う場所ではアルミニウムが重宝されるんだ。



確かにアルミホイルやアルミ缶はよく見ますね。再利用もしやすいんですか?



そうなんだ。アルミニウムはリサイクルがとても効率的で、一度使ったアルミニウムは何度でも再生して使うことができるんだ。実は、アルミニウムをリサイクルするには、初めてアルミニウムを作るときの約5%のエネルギーしか使わないんだよ。だから、リサイクルすることで資源を節約できるし、環境にもやさしい金属なんだ。
例題&解答
【例題1】
アルミニウム(Al)を塩酸(HCl)と反応させたときの化学反応式を示しなさい。
【解答】
2Al + 6HCl → 2AlCl₃ + 3H₂↑
【例題2】
アルミニウム(Al)が水酸化ナトリウム(NaOH)と反応して生成する化合物と反応式を示しなさい。
【解答】
アルミニウムは水酸化ナトリウムと反応してテトラヒドロキシアルミン酸ナトリウム(Na[Al(OH)₄])を生成する。
反応式は次の通り:2Al + 2NaOH + 6H₂O → 2Na[Al(OH)₄] + 3H₂↑