【高校化学/無機化学】銅の性質について10分で解説!

このページのまとめ

  • 銅(Cu)は、電気伝導性や熱伝導性が高い金属で、電線、配管、硬貨などに広く利用されています。
  • 銅は銅(I)イオン(Cu⁺)と銅(II)イオン(Cu²⁺)という2種類のイオン状態を持ち、それぞれ異なる化合物を作ります。
  • 代表的な銅(II)化合物には硫酸銅(II)(CuSO₄)があり、銅(I)化合物には酸化銅(I)(Cu₂O)があります。
  • また、銅は錯イオンを形成する性質があり、特にテトラアンミン銅(II)イオン [Cu(NH₃)₄]²⁺が有名です。
  • 銅はまた、青銅や真鍮のような合金としても活用されています。

~先生と生徒の会話~

生徒

銅って、電気の配線や硬貨に使われていると聞きますが、どんな特徴があるんですか?

先生

そうだね、銅(Cu)は、非常に重要な金属で、電気や熱をよく伝える性質を持っているんだ。銅は、周期表の11族に属する遷移金属で、赤みがかった金属光沢を持っているよ。銅は、加工しやすく、耐食性もあるため、電線や配管、さらには硬貨としても広く使われているんだ。

先生

銅は、特に電気伝導性が高いので、電気を効率よく流す材料として重宝されているんだよ。実際、銅はに次いで電気をよく通す金属なんだ。銀は高価なので、より手頃で扱いやすい銅が多く使われているんだよ。

生徒

電気をよく通すから、電線に使われているんですね!じゃあ、銅の化合物やイオンについても教えてください。

先生

銅には、2つの異なるイオン状態があるんだ。それが、銅(I)イオン(Cu⁺)銅(II)イオン(Cu²⁺)だよ。それぞれ性質が違って、異なる化合物を作るんだ。

先生

まず、銅(II)イオン(Cu²⁺)は、銅が2つの電子を失った状態で、青色を示すことが多いんだ。銅(II)イオンは、安定した状態で、銅を含む多くの化合物でこの形が見られるよ。代表的な銅(II)化合物には、硫酸銅(II)(CuSO₄)があるんだ。

先生

硫酸銅(II)は、青い結晶として知られていて、硫酸銅五水和物(CuSO₄·5H₂O)の形で使われることが多いんだ。これは、青色の水溶液を作り、実験や工業プロセスでよく使われているんだよ。例えば、銅メッキや電気メッキ、また植物の殺菌剤としても利用されているんだ。

生徒

青い溶液は、実験で見たことがあります!じゃあ、銅(I)イオンについても教えてください。

先生

次に、銅(I)イオン(Cu⁺)について説明するね。銅(I)イオンは、銅が1つの電子を失った状態で、無色や淡黄色を示すことが多いんだ。銅(I)イオンは、銅(II)イオンに比べて少し不安定で、酸化されやすいんだよ。

先生

代表的な銅(I)化合物には、酸化銅(I)(Cu₂O)があるよ。酸化銅(I)は、赤みを帯びた固体で、赤色顔料として使われることがあるんだ。

先生

また、銅(I)化合物は、光反応などで一時的に生成することもあり、特定の工業プロセスや分析化学で使われることがあるんだ。

生徒

銅には2つのイオン状態があるんですね!銅の酸化物についても教えてください。

先生

銅の酸化物には、さっきの酸化銅(I)(Cu₂O)と、もう一つ酸化銅(II)(CuO)があるよ。酸化銅(II)は、黒色の固体で、黒銅鉱として自然界にも存在しているんだ。

先生

酸化銅(II)は、主に触媒や顔料、セラミックスの材料として使われているんだ。例えば、酸化銅(II)は触媒として、さまざまな化学反応を促進するために使われたり、ガラスや陶器の着色にも利用されているよ。

先生

これらの酸化物は、銅がどれだけ酸化されたかによって異なる性質を持っているんだ。

生徒

酸化銅(I)と酸化銅(II)で色も違うんですね!じゃあ、銅の錯イオンについても教えてください。

先生

銅は、錯イオンもよく作るんだ。特に銅(II)イオンは、水やアンモニアなどの配位子と結びついて錯イオンを形成することが多いんだよ。代表的な錯イオンの一つが、テトラアンミン銅(II)イオン [Cu(NH₃)₄]²⁺だよ。

先生

この錯イオンは、銅(II)イオン(Cu²⁺)が4つのアンモニア分子(NH₃)と結びついてできるもので、水溶液中では深い青色を示すんだ。この反応は次のように表せるよ:Cu²⁺ + 4NH₃ → [Cu(NH₃)₄]²⁺

先生

この錯イオンは、銅がアンモニア分子と安定した結合を作り、青色を呈するんだ。実験室や工業プロセスで銅の存在を確認するためによく使われるんだよ。

生徒

深い青色の錯イオンもよく見ますね!銅は色々な形で使われているんですね。

先生

そうだね。銅は、私たちの生活や産業において欠かせない金属なんだ。例えば、銅は合金としても使われることが多く、特に有名なのが青銅真鍮だよ。

先生

青銅(ブロンズ)は、銅にスズを加えた合金で、硬くて耐食性に優れているから、彫刻や貨幣、楽器に使われているんだ。真鍮(黄銅)は、銅に亜鉛を加えた合金で、光沢があって加工しやすいから、装飾品や鍵、配管などで使われるんだよ。

先生

さらに、銅はリサイクルも容易で、廃棄された銅製品は再利用されて、新たな銅製品として生まれ変わることができるんだ。環境にやさしい金属でもあるんだよ。


例題&解答

【例題1】
銅(II)イオン(Cu²⁺)と硫酸イオン(SO₄²⁻)が結びついてできる化合物の名称と化学式を示しなさい。

【解答】

銅(II)イオンと硫酸イオンが結びついてできる化合物は、硫酸銅(II)(CuSO₄)である。

【例題2】
銅(II)イオン(Cu²⁺)がアンモニア(NH₃)と結びついてできる錯イオンの名称と化学式を示しなさい。

【解答】

銅(II)イオンがアンモニア4分子と結びついてできる錯イオンはテトラアンミン銅(II)イオンで、化学式は次の通り:[Cu(NH₃)₄]²⁺

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この記事を書いた人

京都大学工学部工業化学科卒業。
過去に某有名学習塾にて化学科講師として勤務。対面授業,オンライン授業共にのべ2000人以上の生徒を指導し,多くを東大・京大・国公立医学部へ排出。